
娘を高校へ送り届ける帰路。バイパスを時速20キロで蛇行し、急ブレーキを繰り返す軽車両。追い越し際に見たのは、必死の形相でハンドルにかじりつく高齢者の姿でした。
「返納しろ」と言うのは容易い。しかし、1時間に1本の電車、消えゆくバス路線。この地で車を捨てることは、生活を、そして生命を捨てることと同義です。彼らは「命がけ」でハンドルを握っている。いずれ私もそうなる。私の時間は、こうして不条理に削り取られていきます。
1. 「地域おこし」という名の税金泥棒
家に着くなり、首都圏から移住してきた「地域おこし協力隊」の若者が来ました。「来月、帰ります」――雪が降るまでは定住したいと抜かしていた男です。無償の住居を与えられ、私の税金で遊び、雪が降って辛くなったら帰る。「リゾート気分」で来る連中に、何のありがたみも感じません。選定基準の甘さが、地方の衰退をさらに加速させています。
2. 全国ニュースにならない「死」
道路脇には倒木寸前の木々、視界を遮る巨大な雪壁。古い家を守るために屋根に登り、転落して死んでいく高齢者たち。人が死んでいる。それも、かなりの数。しかし、全国ニュースは沈黙し、テレビは「誰が食べたか知らぬラーメンの全マシ」を垂れ流す。必要な情報は皆無。地方と首都圏、同じルールを適用されては、私たちは生きていけません。
3. 心まで凍てつく前に
20代の頃、雪は降っても電車は動いていた。物価も高い。競争がないから価格は下がらない。外も寒いが、心はもっと極寒です。こうやって人は卑屈になっていくのだと、身を以て感じています。
この極限状態で正気を保つためには、物理的に神経を鎮めるしかありません。私が「これ」を使い続けるのは、卑屈な心に飲み込まれないための、最後の抵抗です。
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誰も助けてくれないこの地で、自らの手で自分を守る。その具体的な「解」を、この記事に置いています。